Cバンドの混信?

Cバンドの周波数(3.5〜4.2GHz)は国内用としてNTTのマイクロ回線にも利用されてきましたが、最近その殆どが運用を停止しました。おかげでCバンドで衛星からの信号を受信するにあたっての大きな障害となっていた混信問題も大部分の地域で解消されています。従って、次に示される事柄はすでに過去のものとなりかけていますので、深刻な問題と考えず、参考程度にご覧下さい。

このマイクロ回線の信号は比較的小電力で送信されていますが、36,000km彼方からやって来る衛星の信号と比べると非常に強力な信号ですから、マイクロ回線のタワーを見通せないような場所でも、周辺の山や構築物から反射されてきた信号であっても、衛星受信にとって大きな障害となることがあります。

スペクトラム・アナライザによる図

横軸に周波数、縦軸に信号強度を表しています。青い部分が衛星からの信号です。右側の混信信号は信号のない周波数域にありますから、それほど障害にはなりません。しかし、左側の混信信号は衛星からの信号の周波数域にありますので、障害となります。この例の信号強度差は、受信信号が混信信号に負けてしまい、受信が不可能になるかどうかの瀬戸際にあります。
この図では、典型的なアナログ信号とデジタル信号の形の違いもよく判ります。アナログは動きのある尖った三角形、デジタルは台形です。

混信があれば?

障害がどのような形で現れるかは、受信しようとする信号がアナログ、デジタルのいずれかにより異なります。アナログでは映像に縞模様やノイズが入り、音声はひずみや異音が混入します。また、混信信号が極めて強力ならば、映像、音声ともに受信できなくなります。デジタルの場合は、映像の動きが停止したり、音声が途切れたりします。

解決策は?

混信調査

アンテナ設置前に混信調査の実施をお勧めします。1m余りのアンテナとスペクトラムアナライザを利用して上記のような図を作成し、混信信号の有無と周波数帯を確認します。たとえ混信が存在したとしても、必ずしも受信を希望する信号に影響があるとは限りません。この方法で調査を行いますと、混信の状況がはっきりと判ります。混信調査の実施についてのご相談は潟潤[ドまでEメールか電話でお問い合わせください

設置場所

アンテナ設置場所を決定する際に、建築物等に囲まれてはいるが、衛星に対しては見通しがあるという場所を選び、不要な信号を回避します。

遮蔽

アンテナやフィードホーンの周囲に遮蔽物や電波吸収材を取付ることも考えられますが、それに要する時間と費用に対して効果が小さいというのが弊社の経験です。

フィルタ

もし、画像や音声の短時間の障害が周期的にでる場合は、港湾等のレーダーによる障害が考えられます。これらの障害はCバンド内ではなく、近接の周波数の信号によるものですから、Cバンド用バンドパスフィルタの利用が有効です。航空機が低高度で上空を通過した際に発生する障害も航空機の対地レーダーによるもので同様にバンドパスフィルタが有効です。

特殊装置

180度位相変化させた混信信号を本来の受信信号と合成し、混信信号だけをキャンセルする装置があります。しかし、価格が200万円以上となるため、あまり利用されていません。